シン・ゴジラ「Who will know」が輪唱なのを足場に和訳と解釈をしてみる

シン・ゴジラを見た


凄かった。ただただ凄かった。


映画の途中で口を押さえてしまうぐらい。
映画が終わったときに拍手してしまうぐらい。
同じ映画を2度見ることがない俺が2回目を見に行こうと思うぐらい。


20年、いや、40年に1度の映画なんじゃないの、と思う。


中身については書くより「観て」という感じなので割愛。


ただ、最大の見せ場である放射熱線シーンで流れる『Who will know』

聞くたびに涙が出るようになってしまったんだけど
映画を見てるときは歌詞なんて理解できるわけもないから関係なかったんだけど
後から歌詞を見てもっと泣けてきたので
その解釈だけ書いておこうと思う。


以下ネタバレなので、未見の方は必ず見てから。
シン・ゴジラは事前情報がないほうが10倍は面白いです。

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オフセでプロジェクターとRoll20を使ってみた

ヘクスシートと紙のチットでやっていた戦闘をデジタル化したくてプロジェクターを導入しました。
プレイヤー6人+マスター、30×30スクエア以上の戦闘エリア(1スクエア1m)、10vs10ぐらいの戦闘をやると、正直ヘクスシートではきつい。
どどんとふが使えればいいんですが、携帯電話やタブレットでフラッシュが使えないので断念。
探しまくった結果、Roll20というTRPG支援システムを使って見ることに。


俯瞰図はプロジェクターで壁に映し、プレイヤー個々に自分のキャラクターの周囲の閲覧と移動を操作してもらう計画です。

結果、3つの領域でさまざまな問題がありました。
プロジェクターと電子機器が多い問題、Roll20の問題、人間の問題。

プロジェクターと電子機器が多い問題

プロジェクターはQUMI Q5を使用。
重量・サイズ的には厚み4cmの新書程度でカバンに入り、性能も申し分ない。
ところが6人で常時機器操作するため、テーブル中央に電源確保が必須。
4口の3m電源タップ+4ポートUSB充電器、2mHDMIケーブル。
ケーブルのほうがはるかにかさばり、重く、カバンを追加するしかなかった。


ゲーム効率を考えるならディティールをつけた雰囲気のあるマップやトークンはダメ。
PCではくっきり見えていい雰囲気も出るが、プロジェクターだと効率が落ちる。
床は白、壁は黒。
トークンの絵は邪魔。円か四角でいい。コントラストの高い色。
番号か名前を中央に大きく。補色でくっきり。


(ルーンクエスト限定で言うなら、転倒、主武器喪失、気絶以上の3状態はマーカー画像の変更でやれるとよい。)


今回の会場は遮光にもひと手間必要だった。
自宅などで電源と遮光の環境がよければプロジェクターは非常に有効。

Roll20の問題

最初は複数人で同時操作するため、速度を一番懸念していたが、速度は実用に十分。


しかしPCではなくタブレットでプレイに使おうとすると多数問題が出ました。

  1. パンが不安定で思った位置に動かせない
  2. ピンチで画面サイズが変更できない
  3. トークンの向きの変更が困難

この3つが改善されないと快適ではない。


結局マスターがPCも移動させることになって処理が遅くなりました。
PCを2台使ってマスター側に1台、プレイヤー側に1台でいけるかもしれません。
しかし一人1台じゃないならどどんとふでもいいのよな。

人間の問題

プレイヤーが初めてで混乱するのは織り込み済みで今回は評価対象外です。
もしかしたら操作系が改善されれば快適なのかも。
ただタブレットやプロジェクタを見てしまうので、人の顔や声への集中度は下がっているかな?


マスターのほうがはるかに問題がありました。

  1. 座る位置に慣れなくて集中できない
  2. 視界に移るプロジェクタの画面に意識を持っていかれて集中できない
  3. 「Roll20の操作」と「ダメージなどのメモ」を同じPCでやるとメモがおろそかになった。


aとbは20年作り上げてきたスタイルなので、慣れれば平気かも。
cは実はRoll20で記録すれば逆に精度が上がりそうだけど、普段の戦闘メモのような時系列での記録ができないため、戦闘を流れで捕らえているNPCの思考はトレースしにくい。


敵を準備するのに時間がかかるのとプレイヤーが手でダイスを振りたいのであればその部分は残したいため、戦闘の数値記録をRoll20に移せるのか否かについては煮詰める必要がある。
まあ研究する価値はありそうなので研究しますけど。
しかしPC2台体制ならどどんとふの使用も研究すべきだなあ。


とにかくRoll20も「PCで」「オンラインセッション」に重点を置いた作りになっています。
オフラインセッションを重視した支援ツールというのはなかなか存在しにくいですね。

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この作業のついでに日本語情報の少なかったRoll20用のWiki作ってます。
公式ドキュメントのWikiで和訳ページも作り始めました。
よろしければ参加してやってください。
http://www8.atwiki.jp/roll20/

牽制地域(ZOC)を使用した戦闘

以前ルーンクエスト3版におけるZOCルールを上げましたが、久しぶりにハウスルール全体を整える中で整理したので記事にしてみる。
http://www30.atwiki.jp/hazama/pages/1401.html

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牽制地域(ZOC)を使用した戦闘

 ルーンクエストの戦闘は一瞬の攻撃・受け・回避ではなく「牽制を含む一連の連続した行動」です。攻撃ロールで戦闘行動が終わるのではなく、1ラウンドを通して警戒し、ステップを踏み、間合いを調整していると考えます。
 この、間合いを調整する意思のある状態が「牽制状態」です。呪文の投射、応急手当、宣言に戦闘行動を含まない移動中は牽制状態ではないと考えます。投式武器と発射レートがSRの射出武器の使用中は牽制状態ですが、発射レートがMR以上の射出武器の使用中は牽制状態ではありません。行動変更の間の3SRは、変更後の行動と同じ状態です。
 牽制状態でないキャラクターへの近接攻撃には+25のボーナスがつきます。受けや回避に回す戦闘行動が残っていなくても、牽制状態で間合いの調整を行うのであれば、このボーナスはつきません。

 牽制状態にある人間サイズのキャラクターは、1へクス1mのマップ上で自分の正面とその左右の3へクス(3スクエア)の「牽制地域(ZOC)」を持ちます。ZOCを使用した戦闘ではキャラクターの攻撃と受けはZOCに対して行います。
 ZOCを用いた戦闘では「XにYで攻撃」という対象を明示した宣言だけでなく、ZOCを目標として「最初に入ってきた相手にYで」「Xが入ってきたらYで」のような宣言ができます。
 「最初に入ってきた相手にYとZで」「最初に入ってきた相手にY、次に入ってきた相手にZ」「Xが入ってきたらYとZで」「X1が入ってきたらYで、X2が入ってきたらZで」は認められますが、「攻撃SRまでに倒れていない方をYで」といった戦闘中のダイスロールの結果に左右される宣言はできません。
 キャラクターは牽制状態を保ったまま、1SRに120度(スクエアの場合は90度)ターンできます。180度のターンは牽制状態を解除します。
 右手に剣、左手に盾を持っている場合、感覚的には右斜め後ろは攻撃できそうですし、左斜め後ろは受けられそうですが、ZOCルールではこれは体を回転させていると考えます。相手はまっすぐ武器を振るわけではなくフェイントを織り交ぜます。120度しか視覚範囲のない人間は、挟み撃ちの同時攻撃に対して攻撃と受けを同時に行うことはできません。

機会攻撃

 敵陣営のZOCに入っていないキャラクターはDEXSRM+武器SRMで近接攻撃を行えます。ZOCから相手が離脱しようとした場合、戦闘行動が残っている牽制状態のキャラクターは、離脱するSRに攻撃を行えます。これらを機会攻撃と呼びます。
 複数人で戦列を組んだ場合、各キャラクターのZOCが重なり合います。敵味方のZOCが重なっているへクスから離脱する場合、そのへクスに敵の牽制と同数の味方の牽制が残せるなら、離脱するキャラクターへの機会攻撃は発生しません。
 1ラウンドを防御に専念したキャラクターは、SR10に機会攻撃を受けることなく移動力分離れたへクスに移動できます。移動できる場所がなければ、ZOCを抜けることはできません。

ZOCを通り抜ける

 ZOC内では牽制者の許可なしに、牽制者側に通り抜けることはできません。牽制者を振り切ってZOCを通り抜けるには3つの方法があります。
 ひとつめは牽制者の攻撃を回避でかわしてすり抜ける方法です。回避の成功度が牽制者の攻撃の成功度より高ければ場合(ex.攻撃失敗に対する回避成功)、キャラクターはZOCを通り抜けることができます。
 ふたつめは牽制者に攻撃を回避させる方法です。攻撃が成功し、かつ成功度が牽制者の回避の成功度と同等以上であれば(ex.攻撃成功に対する回避成功)、キャラクターはZOCを通り抜けることができます。
 みっつめはなんの対策もせず、牽制者の攻撃に+25をつけた機会攻撃を甘んじて受けながら前進することです。このときも牽制者が移動方向のへクスに立ちふさがるなら、別途体当たりなどで相手を押しのける必要があります。

空間の制限された状態での戦闘

 上級ルールp9の「せまい通路」を置き換えます。
 近接武器を使った戦闘に支障をきたさないためには、本人の周囲にスペースが必要です。
 1へクス(スクエア)1mのマップでは1へクスを1エリア、天井の高さを1エリアと数えます。
 SR1の武器は自分の周囲1エリアに障害がなく、天井が身長の1.5倍必要です。SR2の武器は攻撃対象の左右いずれかのエリアに障害がなく天井が身長の1.2倍必要です。この条件に満たない場合、足りない1エリアにつき成功率に20%のペナルティーを受けます。
 刺突武器は受けの成功率にペナルティーを受けますが、攻撃の成功率にはペナルティーを受けません。

 目標以外に命中することに目をつぶって、ぺナルティーを無視して攻撃することも可能です。不足するエリアに1から番号をつけ、攻撃判定の後に1D6をロールします。不足するエリア番号の目が出たなら、そのエリアの障害に命中したことになります。
 ダメージをロールし、障害のAPを超えた分を半分にして障害に適用します。また、障害に阻まれたダメージが武器のAPを超えたなら、超過分を武器のAPから減らします。

 回避は周囲に障害物のない3エリアを必要とします。壁や大きな家具などの障害物があって必要なエリアが満たせない場合、回避の成功率は1エリアにつき20%低下します。

へクスマップでの事例

◎自分/★目標/■障害/□空間
  □★
 □◎■
  □□
SR1 -20
SR2
回避
  ★□
 □◎□
  ■■
SR1 -40
SR2
回避
  ★■
 □◎□
  ■■
SR1 -60
SR2
回避-20
  ★■
 ■◎■
  □□
SR1 -60
SR2 -20
回避-20
  ★□
 ■◎■
  ■■
SR1 -80
SR2
回避-40
  ★■
 ■◎■
  ■■
SR1 -100
SR2 -20
回避-60

あけまして77は神の目と場の量子論と箱庭

あけましておめでとうございます。
本年も楽しくTRPGできたらいいですね。


 「侵月」キャンペーン参加プレイヤー以外はわかりにくい話ですが、正月早々から寝言を呟いてみる。


 侵月では「77は神の目」ルールを停止し、「77はPCにストックしてその場では神の目ルールの適用はしない」ということにしたわけですが、前回のセッションでその真の挙動が見えました。


 セッションの中で明らかになった「ストックを消費することで任意のロールに77が出たものとして再ロール」「ストックはキャラクターの能力・技能から変換可能」という2点から、ストックは世界の分岐可能性の蓄積で、そしてWILLでもあると推測できます。


 プレイヤーが77をロールする確率が増えすぎているので「77頼り」をブロックしてみようと思いつき、ブロックされているのはいったい何かと考え詰めた結果、77は世界の選択可能性の分岐点ヒーロークエストにおける瘤だというところに辿り着いたわけですね。


 ならば「意図した時と場所に分岐点を置けたら?」というのが基本アイデアです。しかしこれだけだと分岐点を置いても一方の結果しか観測できない。複数の結果の観測をするにはループものグローランサ的には再演を繰り返すことになるのは必然。


 ここから先はプレイアビリティの問題も含めて、管理可能な情報量にするためにはループする時間と距離を小さくする必要があるが1戦闘や小規模ダンジョンでは選択ダイナミックさがなくなるということで夜の山の中、8時間程度という舞台設定になった、と。


 タイムリープ世界線というのは非常にグローランサにマッチした考え方なので、シュタインズゲートをやってからぼんやりとどこかで適用しようかなー、と煮詰めてたのが今回ガッチリはまった感じですね。


 私がマスターをするときは、ご都合主義に流れそうになるのを世界の因果律で自分を縛る作業をします。プレイヤーのダイスロールは世界改変であるという認識に辿り着いていたので、昔から世界をハンドリングするときに意識していた場の量子論と照応させてダイスロールと世界の関係性を構築しています。


 再演についてもエネルギー保存の法則が働いていて、大きな改変には大きなエネルギーが必要。プレイヤーのダイスロールというのはこのエネルギーそのもので、真空から湧き出してくる量子の対生成。77という偏った閾値が対象性の破れ。


 うちのWILLルールの「キャラクターの能力・技能はWILLと交換可能」「WILLは世界を変更する力」という定義から、セッションの結果キャラクターが成長していくということは、特定のアイデンティティに世界を改変するエネルギーが蓄積されていく過程ということになります。


 まあそんな風にいろいろと妄想を煮詰めてありますが、神様はなんでも自由にできるわけではないよ、というのは大事なルールです。


 なぜ77が通常の処理がされずストックされたのか。なぜ特定の時間までしか戻れないのか。何が改変できて何ができないのか。などルールを探っていくと、また世界の性質が露になっていって面白いと思うので、いろいろ遊んでみてください。




 今回の思考実験はマスターとしてもいろいろ発見があって、特に箱庭世界とPCという存在の特異性、箱庭といわれるマスタリングスタイルで自分が何をやっているのかについてはいろいろ考えさせられました。


 俺はダイスロールとその結果をすべて世界の改変として処理しています。マスターの用意した世界はPC達とは無関係に存在しているような顔をしながら、実際はPC達が観測しなければ何も起こらない確率の雲


 テーブルトーク的にはキャラクター達に行動する機会があり、ダイスロールが赦されているということがいかに特別なことか。


 「77は神の目」も、長年運用する中で、このルールには箱庭型とシーン型を繋ぐ効能があることがわかってきています。


 世界への没入の代償に物語の駆動に弱点のある箱庭型。物語の保障の代償にメタ視点を要求されるシーン型。しかし実は箱庭を求めているプレイヤーなど存在しない。用意された物語ではなく自分の物語、メタ視点を要求されない物語を求めるプレイヤーがいるだけ。


 箱庭は必須ではなく物語は必須。日本のナラティブ型のTRPGの隆盛はこの本質をよく見極めた発展だなー、と。もちろん自分の物語を提供できるわけではないし、メタ視点を排除するまでには至っていないわけですけど。


 で、ベーシックロールプレイでは技能ロールは世界の物理法則(魔法も含む)に対する処理と説明されますが、視点を変えて、物語法則に対する処理と看做すこともできます。しかしルールブックにはそう書いているわけではないので、マスターが実際にそう処理していたとしても無批判の適用は疑義のあるところ。「77は神の目」は、追加効果としてドラマが発生すること明記することで、ダイスロールというルールの根幹の部分に物語ジェネレーターを導入しているるわけですね。



そんなことをつれづれ妄想しながら年越しをしたわけですが、本年もよろしくお願いいたします。

ヴェント山と富士山と比較してみる

セッションでヴェント山に登ろうということで、富士山と比較してみる。


あまりにもタイムリーなので御嶽山とやってみようかと思ったけど、自分やプレイヤーが距離感を把握する意味でも、海の近さからいっても富士山に。

※クリックで拡大
スケールはアーガンアーガーアトラスの1へクス=5kmに準じます。*1


ヴェント山は海抜2000mなので、富士山より低いんですね。
もっと高いのかと思ってた。


調べてみたら、東京駅から富士山頂までが道のりで160km、徒歩で6日程度とのこと。google mapだと道のり120kmで27時間だけど、こっちはちょっと楽観的すぎるだろ。
実際に名古屋まで9日で歩いた人の記録とか見ると、CON12ぐらいあれば一日に平地4へクス(32km)ぐらいかな。CON16ぐらいあれば5へクスいける気がする。
道が舗装されていないことを考えると、ノチェットからヴェント山山頂まで2倍弱ぐらいでしょうか。歩いて10日。


しかしヴェント山は常に噴煙を上げて噴火し続けているとのことなので、登山はえらい危険ですね。
御嶽山の噴火を見た後だと、火山礫とか火山灰とかどうしてるんだろうと思います。
まあ煙だけなのかもしれませんが、グローランサってデフォルメされるからなあw


「1季に1回、聖祝日には火柱が上がり、火砕流の上をカラドリルの司祭がサーフィンします。」とか言われても驚かんわ。

*1:縮尺を間違えていたので画像を差し替えました

アップランド湿原-8(遭遇-4)

下記はアップランド湿原-7(遭遇-3)の続き、Wyrms Footnotes 15のp23-25あたりの適当訳です。
英語の相当怪しい人ですので自分が使うのに困らない程度でしか訳していません。口調不統一や日本語として意味が通じなくてもご愛嬌。
いまやPDFで購入できますので、原本を当たられることをおすすめします。

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ダック

ほとんどのダックは、死んだダックとならないためには、湿原を抜けるには一人旅でないほうがよいことを知っています。 湿原の範囲で生活することを選択したものは、酷く絶望したものだけです。ほとんどはその縁で生きることを好みアンデッドの勢力圏から逃れようと、徹夜で目を光らせています。彼らはリスメルダー一族と密接に協力し、侵入が差し迫っているときは、できるだけ多くの警告が与えられています。
ダックの海賊や泥棒の小さな一団が軽い葦船を使って、静かに湿原を動き回ります。彼らは隣接するオーランス人の土地に、非常に小さな略奪を行い、霧の中へと消え去ります。ある更正した海賊のブラックビーク船長は、湿原の川に彼の船で往復しています。彼は、その価格が適正であれば、湿原についての貴重な情報を提供することが知られています。彼はまた、航路を示す詳細な地図を持っていると言われています。
どんなダックも敵意に遭遇すると逃げ出します。誠実な友情を表明したならば、ほとんどのダックは冒険者達に周辺の適切な情報と警告を提供します。湿原に追いやられたダックは、彼らを追い詰めようとする致命的な罠を避ける方法に熟練しています。

エルフ

黄の花島以外のほとんどの生きているエルフは湿原の問題を遠ざけようとします。黄の花エルフは、何らかの任務や目的を持って島を離れるため、ランダムな敵対的関係を避けようとするのが普通です。脅威を感じていない場合、彼らは友好的です。尋ねられたなら、彼らは近くの場所への一定の方向を示すことができます。
彼らが脅威に直面した場合、驚くべき速度と技術で湿原に逃げ込みます。

黄の花のエルフ

南から、黄の花のエルフが海の季の度に、彼の湿原の縁の直前まで彼らの森を大きく拡大してきました。
ディレクティは縁取りの中にいる自分を見つけ、この平和な隣人は 彼の領域へと彼らの土地を盗み広げはじめていることを見つけました。彼のエルフの問題の根本を攻撃することは容易ではありません。エルフは彼の仇敵の一人、ドライアドのホラリンに率いられていました。彼女は彼が古の友、リハリャを狂わせたことを許したことはありません。彼女はディレクティが彼女と民のところへ来るその日のために長い準備をしてきました。彼女の庭に迷い込むあらゆるゾンビに、巨大な捩れた蔦が絡みつき、バラバラに引き裂きました。
10年以上の間、彼女はゆっくりと彼の湿原の多くを取り囲むように、彼女の子らを育ててきました。

エルフの敗北

リハリャが「殺害の儀式」の秘密を教えるために、彼女の自由意志の最後のひとかけらを使ったため、彼女はディレクティがコラングの形をとって湧き上がるのを恐れていませんでした。しかし、彼が彼女を訪問したときに、彼女の恐れゆえに、 彼女は形を取る事ができませんでした。ゾラーク・ゾラン、フラマルの殺害者が木こりの歌を歌って闊歩する恐怖に直面し、彼女は萎れました。彼女の子らは、斧の力強い一振りごとに倒れ、ディレクティは彼の情熱ゆえに、それらのいくつかから生き残りました。
最後に彼女を助けるために、彼は彼女が彼に敵を作る己の愚かさを静観するために、不死という永遠を知ったことを確認しました(訳注:いまいち意味がとりきれない)。彼のゾンビは彼の崩れゆく天守閣へ彼女を引き摺り戻し、汚染された大地に彼女を植えました。彼女は捩れ、彼の殺害のスピアを掘り出すお気に入りのブラックソーンの木になりました。

グール

オーランス人は、これらの食人鬼を「グール」と呼びます。
グールは生前と同じように見えますが、月日が経過すると、彼らの皮膚は薄い紙のような表面になります。彼らの皮膚に穴を開けても、彼らは出血しません。彼らの神経は死滅し、もはや何も感じていません。彼らは手足を失ってもショックを受けません。グールは驚異的な筋力と耐久力を持っているように見えます。なぜなら痛みの喪失により、限界以上に自分の体を引き伸ばすことができるためです。

グールは彼らは定期的に人肉を食べ続ける限り、腐敗や崩壊をしません。週に1体の死体を食べることができなかった場合、年齢が彼らに追いつくように、グールは崩壊し始めます。光は彼らの皮膚を乾燥させ、崩れる過程を早めます。日光にさらされたグールは、受けた損傷を修復するために、より多くを食べる必要があります。飢え始めていたグールが光に晒されたなら、彼は崩壊し始め、体を修復することはできません。この状態のグールも人間の死体が供給されたなら復活しますが、ほとんどはその前に食べ物を見つけるか死のうとします(イマイチ意味が読み取りにくい)。

グールの遠吠えは、ベテランの戦士たちでさえ武器を落とし逃げるほど、生物にとって恐怖です。獲物を狩猟するとき、グールは遠吠えを上げます。遠吠えに打ち勝つことは非常に困難です。
グールの一口は麻痺毒を注入します。毒に抵抗することは困難です。グールは獲物にとどめをさすときに口を使いますが、ほとんどのグールは生前使っていた武器や防具を使い続けます。多くは、何年も磨いた完全なスキルを持っており、さらに高めています。
これらの生物は遭遇できるアンデッドの最も稀な形態です。彼らの破壊的な食習慣がゾンビに不向きな死体をすため、ディレクティは積極にグールを破壊します。それにもかかわらず、湿原は彼らにとって魅力的な隠れ場所で、彼の仕事が終わることはありません。ほとんどのグールはデレクティについて何も知りません。

ゴースト

アップランド湿原は千、いやおそらく幾千万もの、湿原で死んだゴーストやレイスの怒りに呪われています。おそらく最も多いのは、ドラゴンキル戦争で死んだ怒れるゴーストです。
ゴーストはディレクティがアンデッドを作り出す手法の最大の貢献者の一つです。湿原内の犠牲者のすべては速やかに不死者化され、彼の部下として馳せ参じます。幽霊は特定の場所に関連付けられることが多いので、湿原の縁付近の強力なもののいくつかは、歌と伝説で知られるようになっています。

ほとんどのゴーストは狂っており、彼らの多くは湿原にあるという不正確な宝物の伝説で訪問者を誘惑します。ゴーストは、いずれかの種別の魔法を持つことができます。湿原の祈禱師のゴーストは魔精を持っています。

巨大な荒れ狂うレイス
これは、特に強力で怒り狂った精霊です。巻いた舌で猛烈な唸り声を上げながら、悪魔の形相で己を膨れ上がらせます。それは知性あるものを殺し、彼らの魂をむさぼり食うことを望んでいます。
それは魔法によって毒の爪と牙の幻想を作り出し、または装備品によって、英雄達を湿原での破滅に導きます。

典型的な幽霊
この怒ったゴーストは、意志の弱い男性や女性を乗っ取り、彼らの魂を取り上げるために、彼らの身体を湿原に引きずり込もうとします。これらは一体のゴーストか、それ以上のこともあります。それは、湿原で血まみれの衣服を洗う女性や、やせ衰え膨らんだ腹を持つ外観、熱なく浮かぶ炎など、様々な外観を取ります。

巨大沼ヒキガエル

一部の生物は何でも食べます。沼ヒキガエルは、これらの生き物の一つです。彼らは丸呑みできる獲物を好みます。

虫の群れ

ディレクティの信奉者の一人は、黄衣のゴラキーキの熱心な信者でした。彼は何世紀にもわたって彼は湿原でミツバチを増やし続けてきています。彼はまた、致命的かつ激烈な品種改良も行いました。
彼らはアンデッドを無視します。

ケルト

ほとんどのスケルトンは単に年月の経過した歩く屍です。
ディレクティの助手の一人、オッサは骨接ぎを専門としており、様々な骨格の一部を組み合わせ、奇妙な機能を持ったユニークな作品を作り出しています。彼が作ったスケルトンの多くは、余分な手足や致死的な器官が付属しています。 スケルトンの一部は、吼える塔で働く狂気の錬金術師、オリチャルによって処理されています。彼のスケルトンは多くの場合、様々な厚さの青銅でコーティングされており、彼らに追加の装甲を与えます。

一般的なスケルト

この歩くスケルトンは超自然的な技術で戦い、槍や刀で武装しています。 突刺武器や発射武器でそれを打ち倒そうとする英雄は状況ペナルティ(HeroQuestコアルール、p53)を受けます。

青銅スケルト

このスケルトンは青銅でコーティングされており、日常的な武器を使って倒すことは非常に困難です。それ以外の点では、一般的なスケルトンの通りです。

ストゥアワーム

この巨大で、混沌的で、手足のないドラゴン族は、致命的な凶暴性と共に湿原を這い回っています。
彼らはディレクティの助手のいずれかによって飼育され、彼の廃墟の天守閣でペットとして飼われていると噂されている。彼らは毒ガスを吐き、 驚くべき速さで傷を再生するため、彼らを殺すのはとても難しいことです。ストゥアワームの体長はおおむね15mを超えています。

歩く屍

湿原で遭遇する歩く屍は、すべてディレクティの部下です。これらは通常、3体かもう少し多いグループで動いています。ディレクティがパーティーに強い嫌悪を持っている場合、当事者は事実上無限に歩く屍に直面します。歩く屍(何か)の一団は、ルナー兵、ダック、トロウル、またはオーランス人などの、一般的な背景の生物で構成されています。最終的にディレクティは彼が利用できるあらゆる材料(生物)で作業するため、遭遇することのない一般的な歩く屍(何か)はありません。
素晴らしく奇妙な可能性のすべて、とりわけ縫い合わせた作品を詳述するために、GMは想像力を駆使することが推奨されます。

一般的な人間の歩く屍

この死体はディレクティの超自然的な魔術によって動かされています。それは、疲れることはなく、痛みも感じません。限られた知性しか持たないにもかかわらず、歩く屍は生者を憎んでいます。
彼らに対する矢や槍のような突刺武器による攻撃は、状況修正によってペナルティーを受けます。

ヘビ

マムシの何種類かだけでなく、他の危険な蛇も湿原に生息しています。湿原の蛇の大半は、水中だけでなく地上にも安住しています。

マムシ

これらの半水生の蛇は、日常的に1mを超え、一部は2mを超えることもあります。 彼らは攻撃的で、強い毒を持っています。咬まれると、ショック症状や死を引き起こす可能性さえあります。

ガラガラヘビ

この蛇は長さ2.5mを超えることがあります。それは通常攻撃の前にガラガラと音を鳴らします。その一咬みは激しい痛みと、しばしば死を引き起こします。

スピット蛇

この蛇は沼マムシに似ていますが、その喉から3mの範囲に毒を噴射します。毒は非常に強く匂い、少なくとも1週間、被害者の周りを漂います。

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続きはまたそのうちに。

アップランド湿原-7(遭遇-3)

下記はアップランド湿原-6(遭遇-2)の続き、Wyrms Footnotes 15のp22-23あたりの適当訳です。
英語の相当怪しい人ですので自分が使うのに困らない程度でしか訳していません。口調不統一や日本語として意味が通じなくてもご愛嬌。
いまやPDFで購入できますので、原本を当たられることをおすすめします。

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湿原での遭遇

湿原では3時間ごとに50%の遭遇機会があります。遭遇が振られたならば、次の遭遇テーブルでD100をロールします。

遭遇
01-04 01-05 混沌の恐怖:01-04 ブルー(D4+3),05-07 ドラゴンスネイル(D3+1),08 ゴープ(D6),09-10 ウォクタパス(D2)
05-07 06-15 クロコダイル(D3)
08-09 16-17 恐竜
10 18 不死者ドラゴニュート
11-17 19 ダック(D4)
18 - エルフ(D3)
19-22 20 飛行生物:01-02 ワイバーン,03-05 プテロダクテイル,06-07 グリフィン,08-09 ハーピー,10 特別な空中での遭遇
23 21-22 グール(D6)
24-28 23-27 ゴースト
29 28-29 ジャイアントトード(D3)
31 30-33 虫の群れ
32-44 34-49 ケルトン(D6)
45-46 50 蛇(D3)
47-48 51-53 ストゥアワーム
49-96 54-96 不死者の軍隊(D6+2)
97-98 97-98 レイス
99-00 99-00 特別な遭遇

生物解説

アップランド湿原は、自然および超自然の動植物を幅広く提供してくれます。
ディレクティは彼の領域の主人であることを確保するためには注意して警戒していますが、日々の普通の出来事を常に監視してはいません。

混沌の怪物達

混沌はグローランサ全体に存在し、アップランド湿原も例外ではありません。知性ある混沌生物のほとんどは、ディレクティとの関係に興味はなく、情報提供もしてくれません。これらの不正な怪物は、何世紀かにわたって湿原に迷い込んだもの達で、ここに滞在することを選択しました。 遭遇した具体的な混沌生物はD10をロールして決めます。

D10 混沌の怪物達
01-04 D4+3 ブルー(何匹かは死体性愛者)
05-07 D3+1 ドラゴンスネイル
08-D6 ゴープ
09-10 D2 ウォクタパス

ブルー

ブルーとの遭遇の例は「Sartar Companion」のp97-98を見てください。

ドラゴンスネイル

巨大なサイズにカオスによって変異かつて普通の池カタツムリの子孫。
混沌によって巨大に変異したカタツムリの子孫です。彼らは有機物なら何でも食べますが、今や複数の頭部と異常な生きた肉への異常な食欲を持っています。
ドラゴンスネイルは切るのも壊すのも困難な、分厚い殻を持っています。彼らは、湿地や水のある地域で見られます。

彼らは大暗黒の時代、スパイクが爆発し、ワクボスが大石塊で地面に縫い付けられ、その周囲が腐った沼地になったときに作られました。
ドラゴンスネイルはその明白な起源のために、しばしば「悪魔の一部」として知られています。

ドラゴンスネイルの混沌の諸相の例(一部)

複数の頭部:このドラゴンスネイルは複数の頭部を持つことによる困難のため、ナレーターの判断によって状況修正を受けることがあります。
炎の息:冒険者は、火と酸による痛みを克服しなければ、継続的なペナルティーを受けます。
魔法抵抗:ドラゴンスネイルが魔法に対抗しているときは難易度を引き上げます。

ゴープ

この形のない腐敗した組織の塊は、酸と腐食酵素を滴らせ、廃墟を抜け、水路の周りから滲み出てきます。
これらは、火や魔法によってのみ殺すことができます。武器では組織を傷つけることなくすり抜け、使い物にならないほど腐食されます。一つだけ救いがあるとするなら、ゴープはゆっくりと動き、不注意者を包み込んで襲うということです。
ディレクティはそれらが彼のゾンビや遺跡を損傷しがちなため、彼の領域にゴープの湧き出しがあることを好みません。彼の部下はそれらを発見したならば破壊していますが、混沌は何度でも湧き出して来るのです。

ウォクタパス

この混沌極まりない怪物は、巨大な触手を持つ蛸の頭と人間に似た体を持っています。ウォクタパス知性が欠如しているにも関わらず、戦うには手強く恐ろしい敵です。それは腕をバランスを取るために使い、8つの触手すべてで攻撃することができます。さらに悪いことに、タコが墨を吐くかのように、致死的な毒雲を噴出することができます。例え倒したとしても、ウォクタパスは混沌の能力により死ぬことはなく、ふたつに切り分けられてもそれぞれが完全なウォクタパスに戻っていきます。火は複製を遅らせますが、破壊することはできません。

河竜(クロコダイル)

河竜はクリークストリーム河沿いに大きな群れで暮らす水生爬虫類です。 彼らの多くは体長3m、270kg程度の体重です。しかし、彼らは生涯成長し続けます。いくらかの河竜は6mを超え、900kg以上の重さを持ちます。すべての河竜は人間に敵対的で、彼らは悪名高い人食いです。
グローランサで最大の河竜のいくつかが湿原に存在します。彼らはアンデッドからは単身離れていますが、冒険者からおいしい食事を作るのは大好きです。 遭遇した数としてD3をロールします。彼らの好む戦術は、ターゲットを噛みつき、水で溺れさせることです。

歩く屍恐竜

恐竜がこの地を避ける一方で、ディレクティは彼の部下がスピノサウルス平原から得た死体から、歩く屍を作り出すことに成功しています。少なくとも、ブトントサウルス1体とプレシオサウルス2体が目撃されています

歩く屍ドラゴニュート

ランダムに遭遇する歩く屍ドラゴニュートは、すべて一つの固体を起源としています。 彼らは死によって辱められたかつてのゾンビ化した生活のひとつです。毎回、彼が戻って来て殺されることは、破壊するためのゾンビをもう一体生み出すことを意味します。 彼は常に失敗します。

恐怖との遭遇

混沌の怪物と不死者は普通の人を恐れさせます。誰もが混沌は世界を破壊していることを知っています。多くの人が混沌の怪物達に家畜を殺された結果を見てきました。 何人かは愛する人を失っています。少数の人は、冒涜的で、ありえない、怪物のような生物それ自身を見ているでしょう。
それは混沌に直面したときに、立ち向かう勇敢な人々を作り出します。オーランスの秘密、「我が戦い、我らが勝った」はそのような個人的な勇気です。人々は定期的に混沌の敵に立ち向かうために、ウロックスの狂乱を容認しています。
混沌の怪物と不死の怪物との最初の遭遇は、プレイヤーが常に立ち向かうかどうかを確認するための、簡単な試しである必要があります。
失敗は、それ以降の試しで、プレイヤーキャラクターが可能であれば、恐怖から逃げようとすることです。
また、敗北や結果の引き伸ばしは、恐怖に立ち向かうかどうかのチェックを持ち越すことになります。
完敗したプレイヤーキャラクターは、それ以降、しかるべき混沌や不死者から常に逃げるでしょう。完全な勝利は混沌や不死者に対するそれ以上の試しが必要ないことを意味します。オーランス人は、そうした人を「星の心の秘密」を得た、と言います。
ウロックスやフマクトのうな少数のカルトは、彼らや他者を混沌や不死者に立ち向かわせることのできる魔術を持っています。

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続き →アップランド湿原-8(遭遇-4)