夏の酒は欲望の香り-1

キャンペーン/昼灯/20081025 - 那由他の狭間-RuneQuest- - アットウィキ
[キャンペーン-昼灯] - 蒼き月の囁き

森の中の聖地を飛び出して迷いの森を逃げる一行。
しかし森の魔力でひとり、またひとりと姿を消す中、ウォーレスは「抜け出る術がないなら迷えばいい」と故意に迷うに違いない方向に歩を進めると、そこには酒の泉で淫らな宴に興じるサテュロスとオレアド、そして森の獣たちがいた。
宴に誘われ泉に近づいたウォーレスが何気なくカップに酒を汲むと、思いもよらぬ「精髄」をすくいあげてしまう(77クリティカル)。そして、精髄を口にし意識を失ったウォーレスの背から、赤毛の粗野な人面が這い出し、泉を吸い上げながら巨大化する。


(場面転換)


ネパは森の中を逃げる中、いつのまにか一人になっていた。やむなく黒の剣を召還したネパは、剣を手にするのではなく、再び異界と化したエンギジの川辺に自らが降り立っていた。水中に無数に揺らめく光は、怨嗟に顔をゆがめたダックらの死体と亡霊。そして水中には森で逃げ惑った50人以上の人々の溺死体も漂っていた。
かろうじてリタを生きたまま救い上げたネパは、遠目にエルミナーサに乗って森へと踏み込んでゆくマルディーニとルインを見つけ、二人の後を追う。


(場面転換)


迷いの森で二人の旅人とわかれたマルディーニは、エルミナーサに「違う方向に歩けるか?」と促すと、エルミナーサの歩みは徐々に「どこか」へ沈み込んでゆく。ついにエンギジの異界へと踏み入ったマルディーニとルインは、エルミナーサの嗅ぐ「香り」を追って、さらに森の中へと歩を進めていく。
森の中の小さな広場で、三角形に整えられた塚には人の上半身の骨と馬の下半身の骨が埋め込まれていた。しかしエルミナーサは「香り」はここではなく、その奥、二股に分かれた小径の左からするという。
しばらく調査をしている間に、マルディーニ達に追いついたネパとリタは互いに無事を喜ぶ。


(場面転換)


この場所では「香り」はすでに人にも感じられ、全員が種族・性別の垣根さえなく性的興奮状態に陥りつつあった。他者に触れたものは、抑えがたい衝動に襲われ、≪消沈≫や最低限の打撃などで互いに律しなければ、起こることは明らかだった。
しかしなぜこの異界に皆が落ち込んでいるのか、糸口を見つけなければ、戻ることは困難だった。何をするべきなのか、4人と1匹は「香り」を追って左の径へと進むことを決意した。

今回は長いのでつづく。