欲求値-キャラクター記述の強化-3

欲求値-キャラクター記述の強化-1 - 蒼き月の囁き
欲求値-キャラクター記述の強化-2 - 蒼き月の囁き
の続きです。


この章は名声値ルールを知らないと本当に何がなんだかわかりません。
名声値ルールは
PDFではここ → ルーンクエスト_名声値ルール_ver1_0.pdf
HTMLならこっち → ルール/古いもの/名声値ルール - 那由他の狭間-RuneQuest- - アットウィキ
記事だとこのあたりだけどもしかして改定されてるかも。
名声値-社会的地位の技能化-1 - 蒼き月の囁き
名声値-社会的地位の技能化-2 - 蒼き月の囁き
名声値-社会的地位の技能化-3 - 蒼き月の囁き


これで主たるルール部分は終わりです。あとは「こういう要素あるんじゃないの?」とかいうもので、ゲーム性のためにあえて外したものも多いので、そのあたりのデザイナーズノートと、ペルシカ・サーガを書こう。

外発要因による欲求ポイントの増減

欲求ポイントは内発判定だけではなく、外的な刺激によって増減します。代表的な要因は下記の通りです。

所属集団

 所属集団への貢献ロールを行うと成功失敗にかかわらず所属欲求が1ポイント低下します。
 所属集団の名声値が1ポイント上がると、尊敬欲求が1ポイント低下します。名声値が1ポイント下がると、尊敬欲求が1ポイント上昇します。
 所属集団の反感値が1ポイント上がると、所属欲求も1ポイント上昇します。反感値が1ポイント下がると、所属欲求も1ポイント低下します。

家族

 〈家族〉もしくは〈恋人〉への名声値が1ポイント上がると家族欲求は1ポイント低下します。名声値が1ポイント低下すると家族欲求は1ポイント上昇します。
 反感値が1ポイント上昇すると家族欲求は1ポイント上昇します。反感値が1ポイント下がると家族欲求も1ポイント低下します。

性交

 性交する機会があれば1ポイント+相手が〈娼妓〉もしくはAPP×5の技能ロールに成功すればその成功度分、性欲求が低下します。

飲酒・飽食・賭博・娯楽

 生活費とは別に、平均的な1週間の収入を形の残らないものに浪費すると、消費欲求が1ポイント低下します。

所有

 単品で1週間の収入を上回る商品を入手すると、購入価格を1週間の収入で割った値(切捨て)と同じポイントの消費欲求が低下します。ただしこの商品を喪失したり売ったりすれば、その時点で同じ物品を手に入れるための価格÷その時点の1週間の収入(切捨て)と同じポイントだけ消費欲求が上昇します。

自由時間

 貢献ロールを1回分消費することで、自由欲求が1ポイント下がります。週に4回以上の貢献ロールを行うと、追加の1回につき1ポイント上昇します。

訓練・研究

 訓練もしくは研究によって技能が向上したときに、訓練もしくは研究に費やした1週間につき成長欲求が1ポイント低下します。研究で技能上昇ロールに失敗すると、費やした1週間につき成長欲求が1ポイント上昇します。訓練・研究を続けていても、実際に技能ポイントが上昇するまでは欲求ポイントは低下しません。

経験

 経験ロールに成功して技能に加算する1D6の出目が1の場合、成長欲求が1ポイント下がります。(すべての経験ロールでストレスが低下するとバランスが崩れるため、純粋にゲーム的な仕組みとして設定しています。出目が1なのも、がっかりしたプレイヤーへの配慮です)

対決

 利害の対立する相手に対して勝利を収めると任意の欲求ポイントが成功度の差+1点低下します。勝利する確率が20%以下であればさらに1点低下します。敗北すると尊敬欲求が成功度の差+1点上昇します。敗北する確率が20%以下であればさらに1点上昇します。

直接的危機

 生命に直接危険の及ぶ状況に直面すると性欲求が1点上昇します。状況を切り抜けると任意の欲求ポイントが2点低下します。

身体へのダメージ

 部位HP未満のダメージを受けると2ポイント、部位HPがゼロになると5ポイント、部位HPの2倍以上のダメージを受けると10ポイント、性欲求が上昇します。
身体的・精神的衝撃により予測せずに意識を失うと、もっとも高い欲求値が1D6ポイント低下します。

殺傷

 戦闘で敵を傷つけたなら1ポイント、敵に止めを刺したなら1D4ポイント、任意の欲求値が低下します。
 人間の男性は、人間の男性に止めを刺したなら1D6-3ポイント任意のストレスが低下し、人間の女性に止めを刺したなら1D6ポイント尊敬欲求が上昇します。
 人間の女性は人間に止めを刺すと家族欲求が1D6ポイント上昇します。


 この他、社会制度や身分、キャラクターの性格、置かれた状況などが欲求ポイントへの影響を与えることがあります。
 これについては都度マスターが定めます。

戦闘における外発要因の累積

 命をかけた戦闘は、短時間にもかかわらず欲求値の増減が激しいできごとです。
 1度の戦闘で直接的危機、対決、身体へのダメージ、殺傷すべてが適用されますが、同一の欲求値が累積した場合は1ポイントの加算として計算します。一回の戦闘ではひとつの欲求値は最大でも10ポイントまでしか増減しません。
 戦闘をどこで一区切りとするかはマスターが定めます。

外発要因による欲求ポイント増減早見表

偏執欲求(オプションルール)

 キャラクターが強烈な決意や病的なこだわりを持っている場合、20の出目を9つ目の欲求、「偏執欲求」として追加することができます。


 偏執欲求は他の欲求に含まれるものでも構いません。その欲求の中でも特にキャラクターがこだわる「狭い」範囲を設定し、マスターと協議して独自の解消方法を設定することができます。
 よくある事例では復讐、ストーキング、アルコール中毒麻薬中毒、SM、快楽殺人、破滅願望、不死願望、狂信的排他主義、ナルシズム、度を越えた趣味といったものになります。
 これらは基本的な8つの欲求に含まれるものですが、一般的な方向性から大きく外れたものをひとつだけ切り出すことが、キャラクターの演出を強力にサポートしてくれるでしょう。


 偏執欲求は最上位の欲求として扱います。偏執欲求へのバーストが発生した場合、偏執欲求は出目19、18と範囲を広げていきます。
 偏執欲求は「任意の欲求が低下する」と記述された要因の対象にならず、マスターとの間で定めた手段でしか解消できません。バーストが発生して他の欲求へのバイパスができれば、転化することは可能です。