幸福とは困難を克服する過程のことである。

葛藤のないキャラクターには物語はないので、葛藤を解決する手段であるウイッシュというのは、俺の重視するテーマのひとつです。
すべての望みが叶うというのは現実には難しいですが、テーブルトークRPGや小説では簡単です。
キャラクターになにか望みを言わせて、「ではそうなりました」と言えばいいだけだからw


「何がしたいですか?」
「そうなりました」
「何がしたいですか?」
「そうなりました」
「何がしたいですか?」
「そうなりました」


………


………………


………………………


これを繰り返すと、つまりキャラクターの望みを完全にかなえると、キャラクターは消滅します。
この過程を逃れる回答はキャラクターには用意できません。



これが最高の恐怖だと思います。



裏を返せば、幸福とは困難を克服する過程そのものだとも言えます。*1
達成された満足は持続しません。
もし持続させることが満足につながるのだとすれば、それは
持続することが困難=持続しないのではないかという恐怖
に支えられています。


同じことを
人間は不幸の分だけ幸福を感じられる
と言い換えることもできます。*2


なんかちょっと希望のライムみたいですねw

*1:人間は欲求不満の動物だと言ったのは誰だったか。岸田秀だったか?

*2:上限がね。もちろん味わった不幸に見合う幸福を手にできることは稀ですw