プレイヤーから知識を引き出す

テーブルトークのマスターに求められる知識はほんとに半端ない。
少なくともダンジョンだけじゃなく、ワールドマスターであろうとする限りは。


物理学、生物学から始まって、歴史、文化史、法学、経済学。
グローランサなら民俗学、宗教学、グローランサ知識。
もちろん哲学、心理学も重要だ。
あとネタとして小説と物語、漫画、映画やアニメ。
果てはオタクの歴史に2chアイマス



俺w?・・・そんなの身につけられるわけないですよー



そのかわりマスタリングのための技術なら少しはありますよ、と。


ひとつは「どこまで知っていればいいかを知る」技術。
セッション参加者のその分野のトップと同じだけ知ってればOK。
ツッコまれることはありません。
さらに自分が知ってる必要もなくて、「自分も含めて、その知識は誰が一番知ってるか」を見つけることが大事です。


もうひとつは「エキスパートから知識を引き出す」ための技術。
知っているだけではダメで、
「こういうときどうなるの?」とか、
「なんで?どうして?」とか、
他のプレイヤーに対してマスターが語りたいと思うことを替わりに語ってもらう。


そして最後に「引き出した知識を世界に適用する」技術。
現実の情報をすべて適用するのは馬鹿馬鹿しいし、とても処理できるものではありません。
適度にデフォルメし、コアを残して間引き、その世界にあわせてデザイン。
もちろん事前に準備できることでもないので、リアルタイムで自分なりの説得力を乗せて断定します。



探検部には洞窟の地質や暗さ、湿度や音響や空気感を語ってもらい、
建築士には建物の構造や間取り、時代背景と材質を教えてもらい、
お絵かきさんには小物のデティールや指先、目線の動作ひとつを描写してもらい、
本読みには物語のパターンやモチーフの組み立てを展開してもらい、
戦術家には敵の戦術を考えてもらうw



そんなマスタリングをしたりしていなかったり。