ルーン操作とモチーフ操作-4:神知者分類のゲーム的有用性

ルーン操作とモチーフ操作-1:遺伝子改良麦神(死のルーン付き) - 蒼き月の囁き
ルーン操作とモチーフ操作-2:新しき火 - 蒼き月の囁き
ルーン操作とモチーフ操作-3:木剣 - 蒼き月の囁き


これらのシナリオネタ、というかワールドネタは、「ルーン」という形でモチーフを簡略化してることによって鋭く立ち上がっています。
もちろん物語造詣では世の中当たり前のようにやられていることですが、創り手はともかく、「受け手が常にモチーフを意識させられる」という世界観は珍しい。


そしてTRPGでは、プレイヤーもまた創り手です。
ルーンクエスト/グローランサでは、ルーン/モチーフの操作はマスターだけに許された特権ではありません。プレイヤーもキャラクターの身の振り方や、プレイ中の示唆、物語の見立ての提示によって、かなり大きく物語を操作することができます。


神知者によるルーンの分類は非常に優れたもので、「要素」として非常にわかりやすい。
物語のモチーフの操作に不慣れなマスター/プレイヤーであっても、一定それらしい話を組み上げるためのツールとして有効です。
現在のHW/HQのラインは、神話性を追求するあまり、この使いやすい単純化されたルーン/モチーフを、複雑にしすぎていると感じています。
「誰にでもできるゲーム」としては、神知者分類程度が使いやすいんですよね。


悪く言えば、普通の物語では恥ずかしくてやりきれない、あまりにもあけっぴろげなパロディを、「ルーン」と「再演」という仕掛けによって許容できるものに落とし込む、というのがグローランサの仕掛けの一端かな。


この話はいったんここまで。