技能-1.キャラクター作成ルール ver4.0(草案)-2

書いてるうちにマイナーアップデートじゃなくてメジャーアップデートになってきたので、バージョンを4.0に上げました。
技能-1.キャラクター作成ルール ver4.0(草案)-1 - 蒼き月の囁き

性別・年齢

 性別・年齢はマスターに許された範囲で自由に決めます。通常は年齢は16歳以上(15歳以下は能力値に修正をかけるため応相談)です。若いキャラクターを作りたければ15+1D6、中堅であれば20+1D6。熟達したキャラクターなら25+1D6で年齢を決めるのがよいでしょう。

出自・職業

 出自・職業はマスターに許された範囲で自由に決めます。

社会別技能

 キャラクターは所属する社会によって、15歳ですでに一定の技能値を持つことがあります。職業技能表の社会別技能、及び基本ルールブックp18の社会別武器一覧表もしくはグローランサブックに従って社会別技能の技能値をキャラクターシートに記入します。

職業経歴

 一般的なキャラクターは、年齢から10を引いた数値を職業経歴年数として獲得します。人間の職業経歴年数の最大値は40年です。あまりに多くの経験は、過去の経験を押し流してしまうか、学べる限界を超えてしまいます。


 キャラクターは職業技能表(別表)から、職業経歴年数×5の技能値で2個、×3で4個、×2で4個、×1で4個の技能を取得することができます。

職業技能表サンプル-未開社会-狩人

×5:製作(屠殺)、動物知識、聞き耳、視力、追跡、忍び歩き、隠れる、発射武器攻撃
×3:登はん、回避、ジャンプ、製作、世界知識、捜索、片手槍攻撃
×2:乗馬、応急手当、植物知識、修理、片手槍受け
×1:泳ぎ、投げ、物を隠す、浄化、呪付、召喚
能力値:CON、DEX

 より高い倍率にランクされている技能は、低い倍率で取ることができます。例えば未開社会の狩人は、×5にランクされている<動物知識>と<追跡>を取得したなら、×5の権利を使い切ったことになります。しかしまだ×3の権利がありますので、×5の欄にある<発射武器攻撃>を×3で取ることができます。たとえ×5の権利が残っていたとしても、×3にランクされている<回避>は×3でしか取れません。
 ひとつの技能にいくつも倍率を重ねることはできません。ただし<製作(〜)>や<攻撃(〜)>のように、別技能と見なされるものに振り分けるのは構いません。例えば職人は<製作(皮)><製作(鎧)>をそれぞれ×5でとることができます。


(職業技能による能力値の上昇部分を大幅に差し替え-2008/11/09 20:30)
 キャラクターは技能の代わりに能力値を上昇させることもできます。職業技能表に記載された能力値のうち、キャラクターが訓練可能な能力値を選択し、×5、×3、×2、×1のどの倍率を割り当てるかを選択します。ひとつの能力値にはひとつの倍率を充てることしかできません。
 キャラクターがその能力値に獲得した技能値に従って、30%で1ポイント、40%で2ポイント、50%で3ポイント、60%で4ポイント、70%で5ポイントが上昇します。あまった技能値は無視してください。他の技能に振り分けることはできません。
 能力値がキャラクターの訓練可能な上限を超えたときは、超えた分は切り捨てます。

職業経歴の変遷

 キャラクターは職業経歴の全体を通して、ひとつの技能に対して同じ倍率を適用する必要はありません。キャラクターがその時期に何を重視していたかによって、技能の入る技能は変わるものです。例えば未開社会の狩人が最初の5年は<動物知識>と<視力>を×5で取得し、次の3年は<視力>は×3にして、代わりに<追跡>を×5で取得するということもできます。まったく<視力>に割り振らず、職業技能表の別の技能に差し替えても構いません。
 マスターが認めればキャラクターは転職し、職業技能表の複数の職業を渡り歩くこともできます。

75%を越える技能値

 熟達したキャラクターは、作成時の技能値(基本成功率は含み、技能分野修正値は含まない値)が75%を越えることがあります。75%を越えた分の技能値は半分になります。
 例えば基本成功率が5%の<操船>に20年の職業経歴年数で×5を割り振ったなら、単純計算では20×5+5で技能値は105になります。しかしこの場合、技能値が75を越えている30%を半分にしなければならず、75+15で90%になります。
 75%を越えて技能を割り振ることは一般的ではありません。本当の専門家でなければ、途中で他の技能へと経歴を移したほうが人生は楽になるものです。

参考:基本成功率5%の技能で経歴を移さずに職業経歴年数を割り振った場合
年齢 経歴年数 2個 4個 4個 4個
15歳 30% 20% 15% 10%
20歳 10 55% 35% 25% 15%
30歳 20 90% 65% 45% 25%
40歳 30 115% 85% 65% 35%
50歳 40 140% 100% 80% 45%

ルーンクエストの技能は高くなるほど成長しにくいという特徴があるので、実は経歴年数×Xというのは、成長曲線として不自然です。まあ「最初は生活を維持するのに必死で技能が上がりにくい」みたいなヘンな理屈付けもできるんですけど、訓練・研究ルールとも経験上昇とも整合性の取れない作成システムなのは間違いないんですよね。


なゆたのワールドには週単位成長ルールがあるので、それをベースにキャラクター作成ルールを作り直せば納得のいくものになることはわかりきってるんですが、できるだけオフィシャルルールの感覚をいじりたくないので、経歴年数×Xのシステムを残しています。
職業経歴のスタートが「年齢−10」なのは11歳から経歴が入るという意味ではなく、最初の1年で5年分が入るイメージです。実際に訓練・研究と比較すると20%ぐらいの技能って2週間で入っちゃうんですよね。5%の人間を1年働かせるより、2週間訓練して20%で38週間働かせたほうが割がいいに決まってますw
まあここはそのマスターの世界でのバランスによって増減させればいいだけなので、別に年齢-15でも。


75%を越える技能は半分というのは、基本ルールでもっともベーシックなスタイルとして記載されている2D6の範囲では12×5で技能の最大値は60+基本成功率なので、ほぼひっかからない最小限の補正という位置付けです。
これと職業経歴年数が最大で40年というのが、今回のルール改訂のキモ。成長曲線が少なくとも訓練・研究や実プレイに近づいてるはず。


キャラクターバリエーションを一定の縛りをかけながら増やすために、技能セットを職業表に準じて造って、選択の余地を与えています。どんな職業を選んでも技能値の総計は同じ。本当は技能として積みあがる職業とそうでない職業、個人差もあるんですが、これはゲームトークンなので仕方ないところ。これ以上いじると社会的地位や縁故、思想まで技能化して、つまりHW/HQに踏み込んでしまいますw。


5倍の技能を二つとして、4倍の技能を作らなかったのは、「突出した二つの技能」でキャラクターを記述するというメリハリのため。
いままで社会別武器のルールは使ってなかったんですが、HW/HQでの流れも鑑みて「社会別技能」という設定で復活させました。武器に限定する必要ないよね。でも設定するのはめんどくさいですw


実際にはこのあとの「極端な成長環境」と「趣味の技能」まで見ないと、このキャラクター作成ルールの全貌は見えてきませんね。


職業技能表以外にあと2回ぐらい続く。