ルールの書き方-2

ルールの書き方と説得力 - 蒼き月の囁き
キャラクター作成ルールをリライトしていて、ルールの書き方について書き忘れがあったのに気がついたので補足。

できるだけ計算式をルールとしない
計算をせずに理解できる内容を記述してから、必要があればオプションルールとして計算式を書く。

キャラクター作成ルールで言うと、趣味の技能の記述方法などがそうです。趣味の技能の項目には
「標準的なキャラクターは30%、20%、10%の3つの趣味の技能をキャラクターシートに記入します。」
としか書いていません。
そしてオプションルールの職業経歴年数の補正の中で
「キャラクターの獲得する趣味の技能は、年齢から職業経歴年数を引いた値の3倍、2倍、1倍です。」
と展開しています。
最初の例は標準的なキャラクターであれば10をベースに3倍、2倍、1倍になるので、計算結果だけを書いたわけです。


デザイナーとしては当然「年齢−職業経歴年数」をベースにしてその倍率、というのが最初にあります。
ただ、80%のキャラクターが標準的な範囲に収まるのであれば、わざわざ難しく書く必要はないですよね。「30%、20%、10%の3つの趣味の技能をキャラクターシートに記入します。」と書けば十分です。
もちろん計算式を書いたほうがいい場合、計算式でなければ書けない場合もあります。特にルーンクエストはそういう傾向の強いゲームですけど。


ルールの汎用性に自信があると、ついつい計算式でルールを書きがちです。それに深い内容をシンプルな数式で表せると、デザイナーとしてはうれしくなっちゃうんですよね。
だけど本来的にはオプションではなく全体を貫く法則であったとしても、意識せずにゲームができるなら、それに越したことはありません。
「この美しさがわかるだろう?」みたいなエゴはなるべくしまっておいて、誰にでも読め、設計を意識させられることなく遊べる。そんなルールを目指したいな、と思って努力中。