アップランド湿原-6(遭遇-2)

下記はアップランド湿原-5(遭遇-1)の続き、Wyrms Footnotes 15のp21-22あたりの適当訳です。
英語の相当怪しい人ですので自分が使うのに困らない程度でしか訳していません。口調不統一や日本語として意味が通じなくてもご愛嬌。
いまやPDFで購入できますので、原本を当たられることをおすすめします。

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空中での遭遇

徒歩による困難や危険な旅を避けるため、湿原の上空を飛行する誘惑にかられがちですが、現実はまったく違います。ほとんどの死肉を漁る鳥は、湿原の沼地の不気味な性質によって追い払われますが、それは空に何もいないということを意味しません。大部分の生きている生物(半知的なものさえ)は霧に飛び込むことを拒否するものの、霧より上を飛ぶことはできます。
ディレクティの最強のゾンビには魔的に回復された飛行能力を持つものがいます。彼らの戦術は単純で、飛行する侵入者を湿原へと叩き落して動けなくします。このように、彼らは常に、飛行する乗騎を最初に攻撃します。
ディレクティは彼の飛行するしもべのうち、特に、地上侵攻に対して航空支援となるハーピーを使用することが知られています湿原の上空を飛ぶものは誰でも、10分ごとに75%確率で遭遇の機会があります。遭遇が発生したなら、ディレクティは侵入者を迎撃するために何を派遣するかを決定します。

D10 空中での遭遇
01-02 ワイバーン
03-05 翼手竜(Pterodactyls)
06-07 グリフィン
08-09 ハーピー
10 特別な空中での遭遇

生ける屍ワイバーン(Animated Wyverns)

ワイバーンは革の翼と一対の脚を持つ、竜に似た怪物です。彼らは、先端に邪悪なとげのある針がついた、鞭のようにしなやかな尾を持っている。生きているとき、彼らは200〜500キロの重さと4.5〜12メートルの体長を持ちます。彼らはドラゴンパスではかなり一般的な生物です。
ディレクティは、戦闘機として、2から4匹の屍ワイバーンの小さなパトロールを作り出しています。

生ける屍翼手竜(Animated Pterodactyls)

翼手竜はスピノサウルス平原では一般的な生物です。
生きているとき、彼らは1.5メートル程度の翼幅を持っています。ディレクティは、偵察部隊として、4から9匹の翼手竜の群れを作り出しています。

生ける屍グリフィン(Animated Griffins)

何世紀もかけて、ディレクティはどうにかいくつかのグリフィン死体を入手しました。
生きているとき、グリフィンはライオンの胴体と頭を持ち、鉤爪と大鷲の翼を持つ、空を飛ぶ巨大な肉食動物です。成体のグリフィンは220キロ〜270キロの体重で、体長はしばしば3メートルを超えます。
ディレクティの魔法によって動き出したグリフィンは、重戦闘機として、2〜4匹の集団で湿原をパトロールしています

ハーピー

ハーピーは、病気を媒介し、旅人を苦しめることを歓喜する、厄介な飛行生物です。
彼らは、幅広い羽の翼と人間の首と顔を持っています。彼らの足には致死的な爪があり、羽毛の腹は膨れ上がっています。ハーピーは、悪質で残酷で暴力的です。彼らは旅行者を誘拐し、拷問することが知られています。
ハーピーの小さな群れが、ディレクティの下に避難所を見出しました。彼らはディレクティの廃墟を含め、湿原中に散らばって住んでいます。湿原のアンデッドは彼らを無視します、ハーピーはアンデッドではありません。
彼らはしばしば、侵入者の強さを適切に測るためのスパイとして、彼に送り出されます。彼らは自分より弱い相手を攻撃しますが、貴重品を盗むために、夜の闇に覆われるまで隠れて待つことが知られています。

空中での特別な遭遇

これらのディレクティの貴重な至宝との遭遇は、不可能とも思える障害を乗り越える英雄のために使われるべきです。

ハーフゴルゴン(The Half-Gorgon)

ディレクティと助手の別の作品で、彼らが何世紀も前に仕事を止める前には、このゴルゴンは一部しか完成していませんでした。刻み屋とお針子は、修理が必要になるたびにいくつかの改造を行うため、この怪物との遭遇はナレーター次第で変わります。
真のゴルゴンの髪は生きた毒蛇であり、見た人々を石へと変える恐ろしい顔を持っています。金色の翼、獰猛な爪、猪の牙を持ちますが、胴体は女性です。それは地界の恐怖であり、彼らの魔法の力は、死の後までも続きます。
この怪物と真のゴルゴンの最も大きな違いは、 頭の上に僅かな蛇が蒔いてあることと、胴体がハッグではなくハーピーであることです。コウモリのような翼は左右で大きさが異なり、遅い飛行速度を補う専用魔法で構成されています。青銅の鱗はまちまちな形と大きさで、主に継続的に行われる修理の結果です。

青銅夢ドラゴン(Bronze Dream Dragon)

ディレクティの信奉者たる錬金術師は、この怪物を主人に奉納するために、20年以上をかけて作り上げました。それは青銅で浸漬処理をした夢ドラゴンの骨で構成されています
ブロンズドラゴンは超自然的な飛行呪文によって飛び回り、空中で、地上であるかのように戦います。それは、短剣のごとき歯、剣のごとき爪、滴る炎を使って襲い掛かります。さらに、その残虐なアンサンブルの仕上げとして、青銅の尾にはサソリの毒針が移植されています。

"スカイブル"追跡獣(Seeker the Skybull)

この魔導による怪物には、おおむねスカイブルのように見えますが、追跡獣にはいくつかの明白なもしくは微妙な違いがあります。
最も顕著な違いは、巨大なコウモリの翅、鞭のような尾、光る目です。また、鉄の蹄と角を持っており、湿原に侵入した古の種族と戦うときには明白な利点となります。それは湿原のもっとも濁った部分さえ問題にせず、迅速に移動します。輝く緑の光で闇と霧を見通す能力を持つことから、追跡獣の名を持ちます。

"ロック鳥"イオン(Aeon the Roc)

この忌まわしき魔術の産物は、45メートルの翼幅を持つ巨大な鷲、ロックの生ける屍です!
それは馬の大きさの石を上から落とし、青銅の鋭いくちばしは盾を貫いて切り裂き、鎧はないのと同じです。

ディレクティはロックに忌まわしき改造を施しました。イオンの背に縫い付けられているのは、5体の上半身です(緊急時には適当に追加します)。それぞれがヘビークロスボウの素晴らしい射出機になっています。各上半身には5本の腕を追加してあり、2つのヘビークロスボウを引き絞って準備できます。
愚か者がイオンの背に立ち、上半身達と戦おうとしたならば、簡単に彼ら自身が押し出されるのに気がつくでしょう。
老イオンは、EWFの時代からディレクティと共にいます。普通なら、こんな不死の怪物を好奇の目から隠すのは簡単ではありません。しかし偉大な魔術師はそれを問題にもしていません。ディレクティは、彼の廃墟にある中庭の屋根付きの場所で、簡素な鉄の檻にロックを入れています。飛行生物がその魔術をかけられた止まり木に降り立った瞬間、生物は鷹の大きさに縮みます。生物がそこから飛び立った瞬間に、彼らは元の大きさに戻ります。

GMへのノート

もし飛行する冒険者達が、障害なくディレクティの廃墟を急襲し、打撃を与え、任務を遂行し、安全に離脱できたなら、それは非常に興を削ぐでしょう。間違いなく、彼らがそこで、とても暖かい歓迎を受けないことはないのです。
不死の衛兵は眠りません。

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続き → アップランド湿原-7(遭遇-3)