技能X-<読み書き>技能の詳細な運用とさまざまな文書-1

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識字率に絡んでいろいろ考えたので、<読み書き>に関する理解が少し深まりました。


俺が何で<英語読み書き>低いの?って考えたときに、まず単語知らないっていうのが一番問題。もちろん文法だって怪しいけど、単語と慣用句、これが大きなウエイトを占めている。
ということは、表音文字の言語と表意文字の言語では、<読み書き>の学習の大変さがまったく違う。<読み>と<書き>を別にというルールもあるけど、そういう問題でもない。話せる言語の<読み書き>を習うのと、話せない言語の<読み書き>を習うのもまったく違う。
<雄弁>や<言いくるめ>など上手に話す技能は別に設定されているので、<会話>ってほぼ音を基にした単語力を決定するのかな。
ただプレイヤーと相談してたら、話し言葉と書き言葉が一致してるのって最近の話だとか、そもそも話し言葉と書き言葉で言語が違うことがよくあるとかでてきて、煩雑になるので<会話>と<読み>の学習方法を連動させるのはヤメ。


ということで、<読み書き>に関するハウスルール(ドラフト)を作成したので晒してみる。
ハウスルールというよりはガイドラインといったほうが正しい。ルールを変えてるわけじゃなく、マスターの運用方法の規定ですね。



<読み書き>技能の詳細な運用とさまざまな文書

文章の難読度

<読み書き>によって読める文章、書ける文章のレベルは「言葉の意思疎通表」に従います。

基本ルールブック p77

言葉の意思疎通表
D100 結果
01-10 単純な思考過程しか通じない(「食べ物をくれ」)など。
11-30 簡単な要求を行うことができ、地元の人々が日常の生活を送る上で最低限必要とする程度の意思の疎通は行なえる。「子羊の足1本いくら?」
31-50 意思の疎通は保障される。頭のよくない地元民(それでも30%はある)よりもうまく喋ることができる。たいていの内容は理解することができる。「だけど昨日はたったの3枚だったぜ」
51-80 物語、詩、歌を聞かせることができる。地元の人々と同様、討論や物の売り買いが行なえる。「その肉は肉屋に入る前から腐ってたのよ。だから前の月に、徴税人の目に食らわせてやった唾ほどの価値もねえよ」
81-00 詩人、哲学者、指導者、政治家、密使などが使う言葉。完全な言語をものにしたいと願う人々の水準。「確かに、この成分分解過程にある食物の実例を正当に価値判断するためには、その腐敗作用の進行後期の状態を考慮に入れた上で、再評価を行なうべきであろう」
文章を書く

文章はその複雑さを表す指標として「難読度」を持ちます。
書き手が<読み書き>以下の難読度の文章を書くのに技能ロールは必要ありません。書き手は文章の難読度を自分の技能成功率以下で任意に設定することができます。<読み書き>が低い読み手を想定した文章を高い難読度で書くのは賢いやり方ではありません。
また、日常的に技能成功率のまま文章を書くことも現実的ではないでしょう。自分の技能すべてを使って文章を書くには1ページ(標準的な羊皮紙の片面)につき1時間を必要とします(小学生が四〇〇字詰めの原稿用紙に1時間かけて読書感想文を書く/書けない様子を思い浮かべてください)。
書き手は<読み書き>に5%のペナルティーを受けることで、所要時間を1ターン(10分)短縮することができます。最大で25%のペナルティーを受けて5ターンを短縮し、1ターンで羊皮紙片面を書き上げることもできます。
普通の手紙(難読度30%)を1枚書くには<読み書き>が30%なら1時間、50%あれば20分で書けます。罵詈雑言を壁に数語殴り書きするのであれば、<読み書き>が5%であっても数ラウンドで終わるでしょう。


自分の<読み書き>技能を超えた文章を書く必要がある場合は、<読み書き>をロールします。成功であれば+5%、効果的成功であれば+10%、決定的成功であれば+15%の難読度の文章を書くことができます。ファンブルはそれらしく見えるが、意図が誤った文章を書いてしまったことを表します。



「1ページ」とは
このルール中で1ページは「標準的なA4サイズの羊皮紙片面にペンとインクで書けるる標準的な文字量」を意味するものとします。実際のページ数は対象や字の大きさや行間で変化します。

文章を読む

読み手は書かれたものの難読度が自分の<読み書き>の成功率以下であれば、大きな誤解なしに文章を読みとることができます。ただし内容が理解できるかどうかは、文章に記載された内容に相当する技能に依存します。
自分の<読み書き>と同等の難読度の文章を読むには、羊皮紙1枚につき1ターン(10分)を必要とします。
読み手は<読み書き>に5%のペナルティーを受けることで、所要時間を1分短縮することができます。最大で45%のペナルティーを受けて9分短縮し、1分で羊皮紙1枚を読み取ることができます。


自分の<読み書き>技能を超えた文章を読む必要がある場合は、<読み書き>をロールします。成功であれば+5%、効果的成功であれば+10%、決定的成功であれば+15%の難読度までの文章を誤解なく読みとることができます。失敗は自分の<読み書き>の程度までしか内容を理解できなかったことを表します。ファンブルをすると、読み手は書き手の意図とは正反対の内容を読み取ってしまいます。
十分な量のある文章では複数回のロールを行なったほうが妥当でしょう。マスターは1ページに1回、1章に1回、1冊で1回など、必要に応じてロールの回数を調整することができます。


以下、予定

学習可能な文書の作成
学習可能な文書による技能の訓練・研究
写本
さまざまな文書