ぱるるんの魔道講座-常備呪文基礎1

キャンペーン立ち上げの具体例-2 - 蒼き月の囁き
キャンペーン/主従 - 那由他の狭間-RuneQuest- - アットウィキ
でスタートしたキャンペーンは、いままで魔道呪文を使ったことがないプレイヤーへのレクチャーも兼ねています。

魔道系のキャラクターはプレイヤーにかなり魔道を使いたいという熱量と技量がないと、初期状態から使い物になる状態まで育て上げるのは大変です。
今回はそこをすっ飛ばして「偉大な魔道師の従者が、魔道師の呪物をどうにかこうにか使いこなさなければならない話」にして、NPCたる使い魔から従者が必死で教わるという形にしたので、記事にして見ましょう。

なおルールはルーンクエスト日本語版に準拠していてサンディ氏の新魔道ルールは採用していません。

さて、リネルよ。
我らが主をなんとしてでも元に戻すために、オマエには身の丈以上に力をつけてもらわねばならん。
魔道書の追求と神の愛をどう語るかは我が主にまかせておいて、ワタシは実践的な魔術の運用をタタキコムぞ!


ただルール解説である以上、メタな発言となるのは許してくれ。
だいたい魔術がグローランサの中で魔術と呼ばれているかどうかさえ怪しいのだからな。




では本題に入ろう。


さて、〈時間〉技能を覚えた魔道師には「常時呪文を維持する」という選択肢ができる。
最初の頃は呪文を記憶するためにフリーINTもなく、最大強度で呪文をかける魔力ポイントさえおぼつかないだろう。
しかし経験を積んで、

  • フリーINT14
  • 持続する価値のある呪文2〜3
  • 10〜20魔力ポイントを封印できる程度の魔漿石か魔力封印呪付

が揃ったならば、魔道師は必ず常備呪文の運用を覚えるべきだ。
実は魔道は状況に即して魔術を駆使するよりも常備呪文を運用するほうが易しいからな。



そもそもINTが13しかない人はって?
……馬鹿だな。なぜ魔道師を目指すのかね? 適材適所。他の道を歩むべきだ。



持続時間を持つ魔道呪文は、通常10分間効果を持つ。これはよいな?
フリーINTが1ポイント空いていて、余分に1魔力ポイントを使うことで1段階の時間操作を行える。1段階なら20分、2段階なら40分というように効果時間は倍々になり、10ポイントで10240分、つまり1週間と2時間40分に達する。


10ポイントで1週間。これがキモだ。


ここから先、時間の操作を1ポイント増やすことができれば、持続時間は2倍になる。
ここまで持続時間が延びると端数を計算しても仕方がないので、時間操作11ポイントで2週間、12ポイントで4週間、13ポイントで1季というように、丸めて数えるといい。
1週間を下回る時間操作では常時呪文を維持するのはかなり難しい。
現実問題としてプレイヤーがコントロールしきれないし、プレイ中にキャラクターが時間を気にして投射ロールをしたり、呪文が維持できているかどうか確認が煩雑になったりで、他の参加者の時間を浪費してしまうだろう。



次にもう一点。


1週間で維持することを前提条件とするならば、維持する呪文の〈強度〉を増幅できる量は〈時間〉技能に費やした残り、つまりフリーINT-10となる。フリーINT11なら+1、フリーINT12なら+2と増加してゆく。我がマスターのような天才であれば、フリーINT18で+8の増幅が可能なのだ。


常時維持することを前提とした場合、魔道師は常にフリーINTすべてを使ってその呪文をかける。
もちろん魔道を追求するほど聡明な君であれば自明だろうが、必要な強度が1の呪文であれば、時間操作10ポイントで1週間に引き伸ばしたときの1週間あたりに必要な魔力ポイントは11÷1で11ポイント。時間操作16ポイントで32週間に引き伸ばしたときの1週間あたりに必要な魔力ポイントは17÷32でなんと0.5ポイント。*1
フリーINTを使い切らないで常備呪文をかけるという選択肢は存在しないわけだ。
従って、常備呪文の持続時間は1週間以上になる範囲で「基本の強度1+フリーINT−必要な強度」で自動的に決まる。



ではここまでをまとめよう。

  1. 時間操作10ポイントで持続時間は1週間
  2. 常備呪文はフリーINTすべてを使って操作する
  3. 常備呪文の最大強度は「1+フリーINT-10」
  4. 常備呪文の持続時間は最大強度から1強度減らすごとに倍になる。


そら、復唱!


もう一回!



……よーし、いいだろう。



次の講座ではこの4条件を基にした維持コストの算出を講義する。
復習をオコタるなよ!

*1:最初18で32と記述ミスしていました><