ぱるるんの魔道講座-常備呪文基礎3

ぱるるんの魔道講座-常備呪文基礎1 - 蒼き月の囁き
ぱるるんの魔道講座-常備呪文基礎2 - 蒼き月の囁き
の続きです。
ログとかキャラクター紹介とかはこちら→キャンペーン/主従 - 那由他の狭間-RuneQuest- - アットウィキ




「さて、リネルよ。
今日は常備呪文の要である持続時間と強度のバーター、投射サイクルについて講義する。
まず前回の常備呪文の投射に関わる4条件を言ってみたまえ。」


「はーい。

  1. 呪文の常備には予備の魔力ポイントを見込む必要がある。呪文の投射成功率が低ければ、魔力ポイントを浪費する。
  2. 呪文の常備には〈浄化〉と疲労回復の時間を見込む必要がある。呪文の投射成功率が低ければ、時間を浪費する。
  3. 〈浄化〉は疲労と浄化技能の許す範囲で15ラウンド6D6か21ラウンド7D6。
  4. 〈浄化〉後の成功率で31%と51%が境界線。

ですっ!」


「うむ。
この法則に従うと1回の常備呪文の投射にはフリーINT+1の魔力ポイントに加え、数回の失敗を加味した魔力ポイントが必要になる。
普通は18〜20ポイントだな。
一度にこのポイントを消費するわけだから、自分のMP以外に20ポイント相当の魔力封印呪付や魔漿石、気の精霊などが必要だ。


さて、ではそれだけの魔力を使ったとしよう。
すべてのMPを回復するのに何時間かかるね?」


「私だけで回復しなきゃいけないとするとPOWが16点で20ポイントだから……30時間?(^^;」


「一日では回復しきれないわけだ。
だからといって、30時間という変則的なサイクルにあわせて呪文の投射をするのは負担が大きすぎる。
例えば投射に30分かかるとして、今日は夜中、明日は早朝、明後日は昼、のように魔力が回復するタイミングにあわせてまとまった時間をとるのは難しいだろう。
必然的に投射に使う時間は起床時か終身時のどちらかになる。


従って、1日の回復量が投射に消費する魔力を十分に上回っていれば、1日に1回、常備呪文を投射できる。
十分な魔力ポイントの回復が見込めないときは、2日に1回、悪ければ3日に1回になってしまうということだ。


さらに呪文がいつ切れるかを正確に把握するのは難しい。
幸い〈時間〉を10ポイント操作した呪文の持続時間は1週間よりわずかに長い。
1週間後の同じ時間にかけるとして、ひとつ問題がある。

  • 同じ対象に同一の呪文はかからない。
  • 呪文が競合したときは魔力ポイントの優る呪文が残る。
  • 魔力ポイントも同じなら先にかけたほうが残る。

という呪文の競合のルールだ。


つまり同じ呪文をそのままかけても上書きすることはできない。
このため呪文を上書きするには「呪文の増幅」のルールに従って、1ポイントでいいので余分に魔力ポイントを増幅に使わなくてはいけない。
失敗分のほかに、増幅分も見込まなくてはいけないわけだ。


ここまでは理解したな?」


(こくこく)


「では投射サイクルの話に入るぞ。


常備呪文を1日に1回投射できる十分な魔力回復量があるとする。
毎日1個、凍の日から神の日(グローランサでの月曜日〜日曜日)まで、最大強度の常備呪文を7個かけられる。
このように1日1回常備呪文をかけることを「1維持投射」と定義させてくれ。
この用語を定義しておかないとこの後の説明がわかりにくい。


リネルのフリーINTは14だから1維持投射で1週間維持できる最大の強度は5。
凍の日に《筋力5》をかけたとしたら、翌週の凍の日にもう一度《筋力5》をかければいいわけだ。


では呪文の強度をひとつ落とすとどうなるか。
オマエが凍の日に《筋力4》をかけたとする。次の週の凍の日になっても呪文はあと1週間持続する。
ということは?」


「他の常備呪文を唱えられるね!
じゃぁ《筋力5》を師匠に……」


「バカモノ。
それだと次の週に《筋力4》と《筋力5》が同時に切れる。」


「冗談だよぉ(笑)
それくらいはわかりますぅー
強度4の呪文をかければいいんでしょー?」


「その通りだ。
毎週同じ曜日に二つの呪文を交互にかけていくことになる。
ルーンクエストのルールをそのまま解釈すれば
「強度をひとつ下げると持続時間を2倍にできる」
と書かれている。
しかし常に持続させることを意識するなら
「強度をひとつ下げると2倍の呪文数を維持できる」
と読み替えてしまってかまわない。


強度をもうひとつ落とすとどうなる?」


「ひとつの呪文が4週間持つようになるから……
凍の日にかける分で強度3の呪文を4つ維持できるね!」


「正解だ。
倍々ゲームで増えていくのでこれは大きいぞ。
例えばリネルは1維持投射で《深傷2》なら8個、《深傷1》なら16個維持できる。
慣れてきたら「《耐傷3×2》《深傷2×2》《魔法眼1×4》」のように、
1維持投射に異なる強度、異なる呪文を割り当てることもできる。


オマエはフリーINT14だからこの程度だが、フリーINT18の魔道師は恐ろしいぞ!
なんと1維持投射で強度1の呪文なら256個維持できる(笑)
まあこれには256週間かかるわけだから現実的ではない。
現実的なところ、管理して意味があるのは持続時間が16週間、つまり2季程度までだな。」


「ふむふむ」


「さて、これで基礎理論の解説は終わりだ。


だがどうだ?
1週間分、つまり7維持投射について、どの呪文をどの強度で何個維持しているか。
それぞれがいつ切れるのか。
間違いなく管理できそうかね?」


「無理っ! ぜーったい無理っ!!(><)」


「(笑)。


ということで、次回はここまでに積み上げた条件をどう記述するのか、1枚のシートで魔力の状況から呪文管理まですべてが行える「常備魔道呪文管理シート」を解説する。
いままでの背景情報をきちんと抑えているかどうかでシートの見え方が違うはずだ。


きちんと復習しておくように!」