ルールの書き方と説得力

名声値-社会的地位の技能化-1 - 蒼き月の囁き
名声値-社会的地位の技能化-2 - 蒼き月の囁き
名声値-社会的地位の技能化-3 - 蒼き月の囁き
このあたりに、まと.さんから「本格的なボリュームの追加ルールになってますね。」なんて、お褒め(?)のお言葉をいただきました。
実はボリュームはこけおどし、つーか、必要以上に文章量が膨らんでいるので、そのあたりのことをつらつらと。


学生時代、ハウスルールって箇条書きで書いてました。
それで十分だったし、「売ってるルールブックも箇条書きで書いてくんねえかな」ぐらい思ってましたね。
ところが箇条書きって、そのときは内容を理解してるんだけど、長く運用して読み手の意識に変化があると、結構恣意的な解釈が可能だということがわかってきました。暗黙の了解を外において、最小限の事項だけ書き出しがちなんですね。
もちろん文章だから暗黙の了解がないというわけではないけど、書き手が「知らない人」に向けて書くかどうか、という意識の部分で違うのかな(俺だけかもw)。
ま、文字量が多いということはそれなりに含む情報量も多いということで。


あと、やっぱりテキストデータよりも紙で見たほうが頭に入りやすいとか。そうするとなるべく元のルールブックに近いレイアウトと表記でとか。そんなことを繰り返しているうちにだんだん書式が定まってきて、いまは下記のルールで書いてます。

箇条書きにしない
読み手の技量に依存せずに、素直に、口頭で読み上げて内容が理解できること。
主語を省略しない
「技能ロールを振るときは」のように主語を省略せず、「キャラクターが技能ロールを振るときは」のように書く。
文中で略語を使わない
APとかSRとかを使用しない。アーマーポイント、ストライク・ランクのように、正式名称で書く。内容の説明された表や、注釈欄では略語を用いてもよい。
代名詞を極力避ける
「○○なら××となります。その場合は」ではなく、「○○なら××となります。××となる場合は」のように、可能な限り代名詞を排除する。
単位を書く
「○○を1獲得します」ではなく、「○○を1ポイント獲得します」と書く。ただし用語に単位が含まれる場合は省略する。
定義されたゲームターム以外で専門的な用語を使わない
文章中にユーザーに学術用語や専門用語など、一般的な知識以上を要求する単語を使わない。必要があればその場で解説するか、ゲームタームとして定義する。
初出のゲームタームは太字で強調する。ゲームタームの定義前に文中で使用しない
定義前に使ってしまったときは、まだ他者に説明できる文章になってないという目安になる。
見出しの下を「概説」「獲得」「変動」「効果」「回復」の順で書き、各ブロックの間は一行空ける
数字を扱う文章として、この記述順序はよく出来ていると思います。オフィシャルのルールブックも、例外はあるけれど、基本的にはこの順に即しています。
2ページに半ページの割合で具体的なルール紹介リプレイを書く
「キャラクターA」のような抽象的なものではなく、「コルマック」のように具体化したルール紹介リプレイを書く。
1文字の数字は全角で、2文字以上の数字は半角で
見た目の問題だけど、日本語版のルールブックがそうなっているので。


他にも細かくあるけど、だいたいこんな感じ。


この中でも、「具体的なリプレイ」が非常に重要。ついついルールを作ったのに安心して手抜きしがちだけど、これを書くことで盲点に気付くことも多いです。読み手も、ルール本文よりも、リプレイから読み始めたほうが理解しやすいみたい。


こういう細かいところに力を入れると、なぜか文章に説得力が生まれる気がします。
なんというか、「きちんとルール化されてる」みたいな安心感ですかね。


まあそんなことで、実はルールとして定義した何倍もの文章量になるようになってます。
こけおどしボリュームw
必要以上か、といえば、まあ必要だと思うから書いてるんですけどね。