ヘクスシートと紙のチットでやっていた戦闘をデジタル化したくてプロジェクターを導入しました。
プレイヤー6人+マスター、30×30スクエア以上の戦闘エリア(1スクエア1m)、10vs10ぐらいの戦闘をやると、正直ヘクスシートではきつい。
どどんとふが使えればいいんですが、携帯電話やタブレットでフラッシュが使えないので断念。
探しまくった結果、Roll20というTRPG支援システムを使って見ることに。
俯瞰図はプロジェクターで壁に映し、プレイヤー個々に自分のキャラクターの周囲の閲覧と移動を操作してもらう計画です。
結果、3つの領域でさまざまな問題がありました。
プロジェクターと電子機器が多い問題、Roll20の問題、人間の問題。
プロジェクターと電子機器が多い問題
プロジェクターはQUMI Q5を使用。
重量・サイズ的には厚み4cmの新書程度でカバンに入り、性能も申し分ない。
ところが6人で常時機器操作するため、テーブル中央に電源確保が必須。
4口の3m電源タップ+4ポートUSB充電器、2mHDMIケーブル。
ケーブルのほうがはるかにかさばり、重く、カバンを追加するしかなかった。
ゲーム効率を考えるならディティールをつけた雰囲気のあるマップやトークンはダメ。
PCではくっきり見えていい雰囲気も出るが、プロジェクターだと効率が落ちる。
床は白、壁は黒。
トークンの絵は邪魔。円か四角でいい。コントラストの高い色。
番号か名前を中央に大きく。補色でくっきり。
(ルーンクエスト限定で言うなら、転倒、主武器喪失、気絶以上の3状態はマーカー画像の変更でやれるとよい。)
今回の会場は遮光にもひと手間必要だった。
自宅などで電源と遮光の環境がよければプロジェクターは非常に有効。
Roll20の問題
最初は複数人で同時操作するため、速度を一番懸念していたが、速度は実用に十分。
しかしPCではなくタブレットでプレイに使おうとすると多数問題が出ました。
- パンが不安定で思った位置に動かせない
- ピンチで画面サイズが変更できない
- トークンの向きの変更が困難
この3つが改善されないと快適ではない。
結局マスターがPCも移動させることになって処理が遅くなりました。
PCを2台使ってマスター側に1台、プレイヤー側に1台でいけるかもしれません。
しかし一人1台じゃないならどどんとふでもいいのよな。
人間の問題
プレイヤーが初めてで混乱するのは織り込み済みで今回は評価対象外です。
もしかしたら操作系が改善されれば快適なのかも。
ただタブレットやプロジェクタを見てしまうので、人の顔や声への集中度は下がっているかな?
マスターのほうがはるかに問題がありました。
- 座る位置に慣れなくて集中できない
- 視界に移るプロジェクタの画面に意識を持っていかれて集中できない
- 「Roll20の操作」と「ダメージなどのメモ」を同じPCでやるとメモがおろそかになった。
aとbは20年作り上げてきたスタイルなので、慣れれば平気かも。
cは実はRoll20で記録すれば逆に精度が上がりそうだけど、普段の戦闘メモのような時系列での記録ができないため、戦闘を流れで捕らえているNPCの思考はトレースしにくい。
敵を準備するのに時間がかかるのとプレイヤーが手でダイスを振りたいのであればその部分は残したいため、戦闘の数値記録をRoll20に移せるのか否かについては煮詰める必要がある。
まあ研究する価値はありそうなので研究しますけど。
しかしPC2台体制ならどどんとふの使用も研究すべきだなあ。
とにかくRoll20も「PCで」「オンラインセッション」に重点を置いた作りになっています。
オフラインセッションを重視した支援ツールというのはなかなか存在しにくいですね。
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この作業のついでに日本語情報の少なかったRoll20用のWiki作ってます。
公式ドキュメントのWikiで和訳ページも作り始めました。
よろしければ参加してやってください。
http://www8.atwiki.jp/roll20/